気づいたら夜になっていたなぁという日はありますか?
これといって何かをした記憶はないのに時間だけが過ぎていってしまったのを感じる夜は途端に虚しくなりますよね。
はじめまして、シンシアです。
今日はカクヨム作品ではなく、私が好きなロックバンドの一曲について語っていこうかと思います。
私は音楽的なことに関してつらつらと書けるほど、良い耳を持っていないので(むしろ音感に関しては悪い耳)いつも通りの一ファンとしてのファンレターみたいになりますが、悪しからず。
よろしくお願いします。
今回はタイトルや冒頭に書きました通り、気づいたら夜になっていて、やばい今日何もしてないじゃんという感情を歌っている
ハンブレッダーズの
「DANCING IN THE ROOM」を紹介します。
イントロがやばい
目覚ましの音から始まり、それを止めると軽やかなギターリフとカッティングが流れ始めます。
チッチッチと聞こえるハイハットの音も心地よいです。
(オープンハイハットですね。多分)
私はハンブレッダーズのイントロで引き付けられる感じが好きなんです。
例に漏れずにこの曲もイントロが非常に魅力的です。
私は愉快な一日の始まりを感じさせるようなイントロに聞こえました。
ギターの始まり。ブラッシングの音なんですかね。
チャカッみたいな短い音が好きです。
一日の始まり
「何しようか 今か今かと待ち侘びていた休日 選択肢は現実的に考えたら限られているんだ」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
イントロのフレーズを二回した後の歌いだしの歌詞です。
一日の始まりって今からならなんでも出来る無敵感がありますよね。
しかし、ふと冷静になって考えてみると、自分にできることは限られていることに気が付きます。
日常のシーンの切り取り方が素敵です。
妙なリアリティがあってゾクゾクとします。
明るくも暗くもなくちょうどよいテンション感のムツムロ君(ボーカル)の歌い方がとてもあっています!
ベースの一音目を伸ばす音から感じる日常感。(ボーーボッボみたいな)
これ凄くないですかね。
寝ぼけた思考とでも言いましょうか。
凄い何かこれから始まるのか、それとも始まらないのかみたいなそんな感じを受けました。(ベースは聞き取るのに一番自信が無い)
ハイハットがチカチカチカとイントロの時とは違いハッキリと刻む音も素敵です。
イントロはオープンでここではクローズだと思うので、時計の針。
つまり時間を刻んでいることを現しているのでしょう。
この表現好きです!
「君を誘って映画 観に行くと 好みのジャンル分かれそう 高速飛ばして温泉もいいが生憎 天気崩れそう
沸かしておいたホットコーヒーで ホッと一息つきながら レコード盤に針を落としたら」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
ギターのオブリガードを挟んだ次は、やりたいことの羅列が始まります。
ぐるぐると巡る思考の様子が、続けさまに聞こえる今日のプランで表現されていますね。
テンポのよいスネアの音が素敵です。
一つ思いついたらすぐにそれを否定する理由が続きます。
そして最終的には一息ついてしまう。
これすごいあるあるではないですか。
何でもできるからこそ色々とアイデアが浮かぶのですが、結局それに付随するめんどくさいことも思い浮かんでしまい、とりあえず考えることをやめてしまうのです。
本当にこの表現力には驚かされます。
さっきまでは自然に溶け込むようなカッティングをしていたギターが、メロディアスなカッティングに変化しています。
ここの音がポコポコとしていてものすごく愛らしいんです!
ノリノリに頭の中で次々へと思考を移していく様が思い浮かびます。
レコード盤に針を落としたらの後にボーカルが消えて演奏になる時間があるのですが、ここの表現素敵過ぎませんか。
もしかしたらレコードがクルクルと再生されるまでの時間を現していたりしませんかね。
私にはそう聞こえます。
さて今日は何をするのか
「まるで時計の針が止まったかのように
心解きほぐしてくMUSIC
どこにも行けないままでどこまでだって
ボリューム上げろ DANCING IN THE ROOM」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
スネアの連打のあとサビが始まります。
このスネアの音がもうたまりません!
ここでドラム以外の音がしないのと、だんだんと大きくなっていく感が良いですよね。
スネアに被せた「まるー(で)」の歌い出しがいいです。疾走感を感じます。
でーと共に鳴り響くシンバルと再度バンドインから始まる。
レコードから流れ出した音楽にノリノリになっている様子が浮かびます。
時間を忘れて没頭しているのが伝わります。
「どこにも行けないままでどこまでだって」
ここの歌詞が良すぎるんです!
ハンブレみがすごい!
音楽を聴けば宇宙にだって飛び立てるんですよ!
サビの最後は曲のタイトルで締めくくられます。
身体を揺らしながら、踊れもしないけど体をクネクネと動かしたりと一人の空間だからこそできることですよね。
素敵な言葉です。
サビですべての楽器がブワーっと聞こえてくるのいいですよね。
音の壁に囲まれているみたいな感じがします。
一回し目が終わった後のギターの階段のような音が好きです。
(テレレレッテレレッテレレ……みたいな)
まだ間に合うはず
「なんだかんだ モタモタしていたら あっという間に12時 心機一転 行くあてもないけど とりあえず飛び出した 」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
間奏を経て二番が始まります。
時間を忘れて音楽を聴いていて、ふと我に返ったのでしょう。
良いアイデアは浮かんでいないけど家から飛び出すのです。
一番と違うのはスネアが追加されていることでしょうか。
ッタンッタンという音が少しの焦りを感じさせます。
時間の経過を表せる良い表現ですね。
この音があると自然と首が動いてしまいます。
結局頭で考えてばかりでは何も始まらない。
そんなことを感じさせてくれる歌詞ですね。
「FMラジオの電波が運ぶ 聴いたことのあるヒット曲
随分前に作られた歌も現代で聴くと新鮮で
誰かにとってのBGMが誰かにとってGPS
難しいことを考え出してる 」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
一番とは変わり、ラジオを聴きながら外を歩き出しました。
追加された要素はハイハットでしょうか。思考の合いの手のように後からやってくる音がアクセントになっていますね。(他の楽器も変わっているかもしれないのですが、フレーズの違いが聞き取れないのでわかりません。悲しいよ!)
昔の名曲が色あせない感じって素敵ですよね。今は昭和リバイバルが流行っていますが、それを抜きにしても魅力的に感じる曲ってたくさんありますよね。
この曲の中で一番好きな歌詞です。
さらりと何も感じずに聞き流してしまう人もいれば、その曲を生きる糧にしていたり、その曲を聴きながら頑張っている人もいる。
音楽が、ライブハウスが居場所だと教えてくれる彼らが伝えるからこそ。
心に染み渡る歌詞になると思うのです。
本当に大好きな歌詞です。
音楽を聴きながら外へ繰り出すと柄でもない何か壮大なことを考えてしまい、心の中で一人ニヤニヤとしてしまうこと。
私はあるので、共感の嵐が巻き起こっています。
「どんなこと歌ってるか定かじゃないが
なんとなくわかる気がしたんだ
見慣れた街が そこはかとなく変貌
連れてってよ FLY ME TO THE MOON」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
平歌と繋がるような歌詞ですね。
凄い勇気が湧きます。
作詞家が込めた本当の意味などわかりません。
それでも、自分の中で独自の解釈で楽しむ。
なんとなくだけど共感できる気持ち。
ふわりとしか音を聞くことが出来ない私ですが、それでよいと肯定されている気分になりました。
音楽を聴いているといつもの見慣れている景色にパッと色が付く感覚もわかります。
ここの変貌の歌い方が好きです。
サビの後はギターソロです。
これが無くてはもの足りないですよね。
そのあとのベースソロも素敵なんです。
演奏関連だと、ここのベースのフレーズが一番好きです。
何と表現したらよいかわかりませんが、エロいです。
何もしなかった日の焦燥感は、音楽で吹き飛ばせ!
「結局 何も出来ずに日が暮れちゃって
一日 無駄にしてしまった
このまま終わらせてたまるものかって 悪あがきで DANCING IN THE ROOM」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
Cメロというのでしょうか。
外へ繰り出したはいいものの特に何かをやったわけではないようですね。
せっかくの休日を無駄にしてしまったという罪悪感を吹き飛ばすべく、悪あがきでもう一度レコード盤に針を落とすわけですね。
演奏する音が小さくなってボーカルに集中する感じが良いです。
「まるで時計の針が止まったかのように
心解きほぐしてくMUSIC
どこにも行けないままでどこまでだって
ボリューム上げろ DANCING IN THE ROOM」
「DANCING IN THE ROOM LIGHT」
( ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube)概要欄より引用
一番のサビがもう一度ここで再登場です。
秀逸な歌詞は何回歌ってもいいですからね。
同じ歌詞にすることで、色々考えたけどやっぱり自分にはこれしかない!
という熱い気持ちを感じますよね。
最後は「DANCING IN THE ROOM LIGHT」と繰り返します。
今夜の夜はきっと長くなることを予感させますね。
最後に
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。
余り余る熱量のせいで過去最長になってしまいました。
一ファンの戯言を楽しんでくれた方がいるのであれば嬉しい限りです。
MVについて全く触れられませんでしたが、MVも素敵なんですよ。
ムツムロ君が踊っているかのような演出とか、メンバーの食事シーンとか。
書ききれませんが焼きそばを食べている、うき君が好きなことだけ言いたい!
記事にするために注意深く一つずつ聞くと、さらなる魅力に気が付くことが出来て、この曲がもっと好きになれました。
名曲には好きにさせる要素が沢山隠されているのですね。
この記事が気にいってくださった方は色々と反応して頂けると嬉しいです。
では、またの記事でお会いしましょう。
シンシア
ハンブレッダーズ「DANCING IN THE ROOM」Music Video - YouTube